対応:2026年8月号<第一部>①
🎧 対談で聴く(二人が語り合う、この記事の感想・解説)
この音声は、本文の内容をもとにGoogle NotebookLM(Gemini)が生成したAI音声解説です。二人のキャスターが感想や解説を交えて語り合う対談形式の音声で、本文をそのまま読み上げるものではありません。
先日、高市早苗総理のインド訪問について解説した対談を聞く機会がありました。ダイレクト出版が運営するサブスクリプション「パワーゲーム」のメイン講師・北野幸伯さんと司会者による対談です。正直なところ、聞き終えた後にしばらく考え込んでしまいました。65歳でリタイアし、日英2拠点で暮らす身として、これは単なる「時事ニュース」では済まされない話だと感じたからです。
※本記事は、私がこの対談(有料コンテンツ)を購入し、そこから触発されて書いた個人的な感想・考察です。北野さんのホームページは rpejournal.com です。
このシリーズの記事
- 独裁3兄弟の亀裂 ― 「一枚岩」という思い込みを手放してみる(独裁3兄弟の内部力学を読んだ回)
- もしプーチン政権が揺らいだら ― ドローン戦争が変える世界という『シナリオ』(近未来シナリオを読んだ回)
- 国際関係は人間関係の鏡 ― 3つの対談から考える、老後のお金と心の守り方(シリーズのまとめ)
- トランプの「完敗」? 米イラン合意覚書から考える、老後の情報との付き合い方(米・イラン合意覚書を読んだ回)
- 「アメリカの裏庭」が塗り替わる ― 中南米の政変から考える、資産と情報の距離感(中南米政変とドンロー主義を読んだ回)
- 中国共産党は本当に崩壊するのか? ソ連との比較から考えた、長期投資との付き合い方(中国とソ連の比較を読んだ回)
- 台湾有事という「もしも」と、防衛費増額のニュースをどう受け止めるか(崩壊シナリオと防衛戦略を読んだ回)
- 「北京詣で」が続く本当の理由 ― 大国の弱みから考える、頼りすぎないという知恵(大国の対中接近を読んだ回)
- 「儲かるけど怖い相手」との付き合い方 ― 東南アジアの外交に学ぶ、複数の居場所を持つということ(東南アジアのバランス外交を読んだ回)
- 「北方領土」がもう一つ増えるかもしれない ― ウクライナ戦況から考えた、長引く問題との付き合い方(ウクライナ戦況を読んだ回)
- 出生数67万人のニュースで、66歳の私が一番考えさせられたのは「定年制」の話だった(少子化・読者投稿を読んだ回)

インドの地図(写真: Gayatri Malhotra / Unsplash)。2023年に人口世界一となったインドは、2050年には16億8000万人に達すると見込まれています。
「沈む三大国」というショッキングな視点
レポートの核心は、こうです。
これまで世界を動かしてきたアメリカ、中国、ロシアという三大国が、いずれも弱含んでいる。アメリカは内向きになり、同盟国に「自分たちで守れ」と防衛費の引き上げを迫っている。中国は不動産バブル崩壊と、出生率0.9という急激な少子化に直面している。ロシアはウクライナ侵攻で急速に衰退している。
そして代わりに台頭してくるのが、インドだというのです。2023年に人口世界一となり、2050年には16億8000万人に達する見込み。中国の人口はその頃12億6000万人まで減る予測ですから、差は4億人以上に開きます。
正直、私がこれまで漠然と抱いていた「世界の中心はアメリカと中国」という感覚は、もう少しアップデートする必要があるのかもしれないと思いました。
リタイア世代にとって、これは「対岸の火事」ではない
私は不動産投資・株式投資を個人投資家として続けてきましたが、これまでの資産配分は、正直なところ米国とドルへの依存度がかなり高いものでした。世界最強の経済大国、世界最強の通貨。それを前提にした資産形成は、この数十年、間違いなく合理的な選択でした。
ですが、レポートの中で紹介されていたあるエピソードが、私には印象的でした。今年3月にイランがホルムズ海峡を封鎖した際、トランプ大統領が同盟国に艦船の派遣を要請したところ、応じた国が一つもなかったというのです。北野さんはこれを「アメリカの影響力衰退を示す歴史的事件」と表現していました。
この話を読んで、私は自分の資産配分を見直す必要があると感じました。「アメリカが盤石」という前提そのものが、静かに揺らぎ始めているのかもしれません。
私が今、具体的に考えていること
とはいえ、慌てて資産を組み替えるつもりはありません。66歳になった今、大きなリスクを取る余裕はもうないからです。それでも、以下のようなことは少しずつ意識していこうと思っています。
通貨の分散を、もう一段進めること。 円とポンドの2通貨で生活している私は、すでにある程度の分散はできています。ただ、ドル一極からの分散という発想は、もう少し取り入れてもいいかもしれません。
インド関連への「小さな一歩」。 いきなりインド株に飛び込む勇気はありませんが、インドに事業展開している日本企業や、先進国市場に上場されているインド関連ファンドなど、情報が追いやすいところから少しずつ学んでいきたいと思っています。人口ボーナスと「チャイナ・プラス・ワン」の受け皿という構造は、当分続きそうです。
中国関連資産の棚卸し。 保有している資産の中に、中国依存度の高いものがどれくらいあるか、一度きちんと確認しておこうと思います。
2拠点生活そのものが「地政学分散」だった
そして、レポートを読みながらふと気づいたことがあります。日本(冬)と英国(それ以外の季節)という2拠点生活、そして冬の間にタイやフィリピン、台湾、韓国を旅する暮らし方は、実は「地政学的な分散」そのものだったのだということです。
一つの国、一つの経済圏に依存しない暮らし方は、資産運用の世界で言う「分散投資」と同じ発想なのかもしれません。これは意図してそうしたわけではありませんが、結果的にリスクヘッジになっていたのだと、今回のレポートを読んで改めて実感しました。
健康寿命への思わぬヒント
もう一つ、私が長年関心を持ってきた「健康寿命」というテーマにも、この話はつながっているように思います。
西洋医学と東洋医学(鍼灸・漢方)、両方の知見を持つ身として感じるのは、一つの医療システムに全面的に依存しない「分散型の健康管理」の大切さです。日本の医療、英国のNHS、アジア各国のウェルネス資源。それぞれの長所を使い分けるという発想は、資産の地政学分散とまったく同じ論理だと気づかされました。
おわりに
高市総理のインド訪問というニュースひとつから、ここまで自分の暮らし方や資産形成を振り返ることになるとは思っていませんでした。世界情勢というと、どこか遠い話のように感じてしまいがちですが、リタイア後の人生を豊かに過ごすためには、こうした大きな構造変化にも、無理のない範囲でアンテナを張っておく必要があるのだと、改めて感じさせられました。
次の家庭菜園の記事は、また少し違うテーマでお届けしますが、今回はこんな「世界を眺めながら考えたこと」を書いてみました。
ほかにも、こんな本があります
よろしければ、こちらもご覧いただけると嬉しいです。
出典について
本記事は、ダイレクト出版が運営するサブスクリプション「パワーゲーム」内で配信された、北野幸伯さんと司会者との対談(有料コンテンツ)を私が購入し、そこから触発されて書いた個人的な感想・考察です。対談内容そのものの転載ではなく、あくまで私自身の資産形成観・生活観をまとめたものである点、ご了承ください。
北野幸伯さんについて 国際政治アナリスト。ロシア(モスクワ)留学の経験を持ち、「国家戦略」「地政学」の視点から世界情勢を読み解くメールマガジン・書籍を多数発信。ダイレクト出版のサブスクリプション「パワーゲーム」のメイン講師も務める。 ホームページ:rpejournal.com
北野さんが講師を務める「パワーゲーム」講座の詳細はこちらです。
『[新版]日本の地政学 (扶桑社BOOKS) 北野 幸伯 (著)』 キンドル版はこちら 単行本はこちら
(Amazonのアソシエイトとして、60歳からの冒険は適格販売により収入を得ています。)
投資判断は最終的にご自身の状況に合わせて、専門家にもご相談の上で行ってください。